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【Ⅴ-まとめ】

最後の質問

⇛最近気になっていること 伝えたいこと

これまでGKコーチとしての心構えや育成術、メンタルコーチングについてお伝えしてきました。今回はまとめとして、ジョアンが最近気になっていることや皆さんにお伝えたいことをお話します。


日本のGKはトップレベルになれる

日本にいて、日々の生活の落ち着きと日本人選手と多く接する中で私の思いはどんどん確信に変わっています。本当に日本のGKはトップレベルになれます。もちろんそのために多くの仕事、分析、やることはたくさんあります。もちろんサッカーインテリジェンス、つまり選手の賢さも必要です。

とはいえ、周りに日本人ばかりの環境であるとピンとこないかもしれませんが、本当に理解力のない選手を日本人で見つけるのは難しいです。つまり総合的に日本人は教育レベルが高く、賢いのです。

チームの勝敗の大きな責任を負ってプレーでき、かつ頭が悪いという選手はほとんどいません。正しいトレーニングをし、その選手の心まで届くサポートができれば、日本人選手と一緒に働くと言うのは非常にやりがいのある素敵な仕事なのです。

勤勉さ、向上心は世界一

プロの選手でも決められたトレーニング時間以外でも1時間でも2時間でもずっとGKの話をすることができます。要するにオフの日でも私に会いにきてくれてずっとGKについて話をしてくれる選手が何人もいます。私も全く疲れないですし、そういう吸収力を多くの選手は持っています。

あるプレーのコンセプトについて話し込んだりすると、「じゃー今度はグランドでやってみるか!」という流れに今でもなります。

スペイン人だったらオフの時に30分サッカーの話をされたら「もう疲れたよ。休ませてくれ」となるでしょう。でも、日本とスペインとどっちが世界のサッカー大国という評価を受けているかというとスペインですよね。

つまり日本人の勤勉さ、向上心は世界一だということです。ということはその選手に接する立場であるコーチのレベルが高ければ簡単に選手は伸びていくということなのです。

トップで活躍できるGKが必ず出てくる

本当に日本人選手は優秀でよくなる!と言い続けていますが、それを本気で信じていないとしたらもう私は日本にはいないでしょう。私が自分の息子と8年以上も離れて暮らしているのは、日本でサッカーの仕事をするためです。日本のGKのレベルアップのために家族を犠牲にしているのです。だから日本人の皆さんに自分たちのポテンシャルの高さに気づいて欲しい。選手の能力、ポテンシャルと質は本当に素晴らしいものだと確信しています。これから5年間でJリーグでプレーするGKは全員日本人にならないといけないと思います。極端な意見なのかもしれませんが、もし誰か外国人を獲得しないといけないのであればメッシをとってきましょう(笑)

外国人GKをとるのはやめましょう。私は本気で言っています。すでに育成年代からトップで活躍できるGKが必ず出てくる土壌がありますし。アジアの中でもトップレベルのGKを輩出することができます。そうなっていない現状を私たちGKコーチは真摯に受け止めないといけないんです。

愛する日本のために

私に残っているサッカー人生は短いでしょう。でも、愛する日本のためこれまでやってきたことが本当に良かったと思えるように終わりたいです。これから未来に続くプロジェクトとして完成させていきたいと思います。それを望んでいるだけです。

引き続き私と一緒に交流をしませんか?リアルで交流するのが難しいというのもあるので、オンラインのプロジェクトもやっております。

https://peraichi.com/landing_pages/view/joan1/

とにかく日本のGKのために一緒に動いていきましょう。私たちは世界トップレベルのGKを育成できるポテンシャルがあるのですから。グラウンドで私を見かけたら「ジョアン!」と気軽に声をかけてください。決して怖がらないでください(笑)

10回に渡ってお送りしてきたGKコーチコラムですが、今回の掲載をもって最終回となります。今までご購読いただき有難うございました。



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