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【Ⅳ-中編】

メンタルコーチング

⇛ゴールキーパーへのアドバイス

コラム第8回目です。どうしてもメンタルが下がってしまう時はあります。そういう時はどうしたらいいのか、どうやって自信を取り戻していくのか。今回も前回に続き、GKのメンタルについてお送りしていきます。


可能性を最小限に。

もちろんそれでもメンタルが下がることもあります。

それこそ決勝戦まで勝ち上がって一つのミスで優勝を逃したら、それは簡単には回復できないでしょう。でも、サッカーとはそういうスポーツですよね。そして人生もそうなのです。打ちのめされるような出来事があっても立ち上がって前に進まないといけないのです。誰しもがミスをする。もちろんGKのミスが一番責任度合いが大きいこともわかっています。

ミスに対する認識が変わってくるから私が教えるGKは日本人らしくない態度でプレーできます。まず相手に難しくさせるんだと思っていること、それぞれの状況に応じてこれまで学んでてきたことを使い、応用しているからです。そうすることで可能性を最小限にしているからです。それでもゴールを決められることもありますが、そうなったら相手のFWを賞賛するしかないでしょう。

なぜそれができるようになったかというと、そもそも私はGKの頭の中にアプローチをしているからです。「プレーを理解する」そうすると自分で修正可能になってきます。それでもゴール決められたら、また次その可能性を減らすようにプレーし続けるだけです。問題ありません。

PKについての考え方を理解する。

ペナルティーキックが典型的な例です。止めないといけない! 本当でしょうか?決めないといけないのは相手のFWなんですよ。

一つ目、そのPKになった理由がほとんどの場合GK本人ではないですよね。たいてい味方のDFが相手FWのシャツを引っ張った。相手をボールなしで倒したというのが理由ですよね。だったらそのファールをした選手が責任を取ってGKをすれば良いではないですか(笑)でも、ルール上、そのとばっちりもGKが責任を背負います。

ペナルティーとは罰則という意味です。すでに罰を受けるのに、それを止めないといけないというのはおかしくないですか?(笑)だからGKが止めないといけないのではなく、GKに対しての罰なんだから、相手FWが決めて当たり前なんだよと思考を変えないといけません。とにかくGKへのプレッシャーを解いてあげないといけないのです。

もちろんPKはPKでしっかりとトレーニングと準備をしていくわけですが、入口としてはPKについての考え方を理解してもらいます。

次回【Ⅳ-後編】メンタルコーチング「ミスから学ぶこと」
2022年1月25日(火)
掲載予定です。



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